不登校にも様々種類があります。その中でも親御さんの中で原因がわかりにくくどうしていいのか悩みやすいのが「無気力」です。「学校に行きたくない」「だるい」「めんどくさい」等々マイナスな言葉に「何かあったの?」と聞いても「別に」しか返ってこない。どうすればいいのってなっちゃうと思います。なぜそんな無気力になってしまうのでしょうか。
そして、無気力なってしまった不登校のお子さんにはどうしてあげるのがいいのでしょうか。
やらない方がいいこと
先にマイナスなことからあげていきましょう。自分が無気力状態の時、どうしてほしいですか?私は出来るだけ触れずに放置して欲しいタイプです。今は何も言わず放っておいてほしいです。言われることが全て雑音のように感じて不快になり、余計に何もしたくなくなります。それはお子さんも同じです。少し様子を見てあげたほうがいい場合もあります。「どうしたの」と声をかけて「別に」「ほっといて」と言われたら「わかった。気が向いたら話してね」くらいのスタンスでいてあげるんです。もちろん定期的には聞きますが、日に何度もしつこく聞くような真似はしません。1日や2日に1回くらい聞いておくと、完全に放置しているわけじゃなく近くにいることをお子さんに伝えることも出来ます。こちらはいつでも準備が出来ているよ、と。ですので、無理に話をさせるのは控えましょう。
それと同時に、親が焦ったり無理に明るく振る舞おうとテンションを上げるのもあまり良くありません。親御さんのパワーが強すぎて、お子さんが余計に弱っていきます。誰かのプラスが強すぎると、それを抑えるかのように誰かがマイナスになってしまうということがあります。親御さんが強くプラスであるとお子さんがマイナスで家族内のバランスを取ってしまう。ですので、親御さんが落ち着くと少し回復することがあります。
試してみてほしいこと
無気力になると、生活リズムが乱れやすくなります。乱れた生活リズムは余計に無気力を悪化させます。正直これがかなり難しいのですが、本人は学校に行く気がないですし、そのことに罪悪感も特になかったりするので、夜ふかしも朝寝坊も平気です。けれど、この生活リズムの乱れは後々尾を引きます。最初は崩れてしまっても徐々にリズムを取り戻せるようにしましょう。
そのためにも好きなことや得意なことや興味のあることをやれるようにしてあげましょう。もちろん何でもかんでも無尽蔵には無理ですが、可能な範囲でお子さんが「楽しい」と前向きになれる状況を作ることです。もしかしたら最初はただ寝続けることかもしれません。それでもいいんです。それが長く続く時は少し考えなくてはいけないかもしれませんが、本人が満足するまである程度はやらせてあげましょう。
それから、せっかく家にいるんですからちょっとお手伝いをしてもらったりしましょう。その時に出来ないことを責めてはいけません。出来た時にたくさん褒めてあげてください。承認欲求が満たされることは前向きになるチャンスです。おまかせするのは家の中のちょっとしたことで構いません。ゴミをまとめるとか、食器を片付けてもらうとか、些細なことでいいんです。お子さんの出来る内容を任せてください。
思い切ってお出かけ
もしも外に出ることに抵抗がなければ、お子さんを連れてお出かけしちゃいましょう。お子さんの好きなことがあればそれに関連するところでもいいですし、旅行も楽しいと思います。無気力になってしまったお子さんの中には、日常生活がつまらなくて刺激が足りなくて無気力になっているケースもあります。そんなお子さんならお出かけはもってこいです。日常から離れた場所に行くことで刺激を受けてまた気力が湧き上がるかもしれません。私の知人も息子さんが不登校になった時は本人の気持ち優先ですが、あちこち出かけたと言っていました。
不登校になてっしまった無気力な子供。どうやって向き合う? まとめ
お子さんによって合う合わないはあると思いますが、まずは親御さんが落ち着いていることです。そしてお子さんがどうしたいのか、どんな思いでいるのかに耳を傾けることです。無気力による不登校は長引いてしまったり、その後も引きこもりになってしまいやすく、不登校の中でも注意が必要です。可能であれば専門家のもとに一緒に行かれればいいのですが、外に出たくないというお子さんには難しいと思います。ですので、親御さんが一番の理解者になるくらいの気持ちでどしんと構えていてください。
先は長いかもしれませんが、焦らず騒がず、お子さんに寄り添ってあげてください。