不登校になってから、昼過ぎまで起きてこないお子さんに対する不安って決して少なくないです。
「こんなこと思いたくないけど、もしかしてサボっているだけ?」
こんな風に疑ってしまうのも仕方が無い話です。
実は不登校中のお子さんが朝起きられなくなってしまうのは、きちんとした理由がるのです。
不登校中の子供が朝起きられない理由
多くの理由が睡眠障害ですね。
私はこれが原因で、朝起きることができなくなってしまいました。
もっと言うと、朝起きているのが嫌だったのかもしれません。
朝は一日の始まりです。
大抵の人がこの時間帯に活動を始めます。
不登校中、朝に起きていると今まで気にならなかった生活音が異様に気になるのです。
登校中の子供の話声、車の音、電車の音、台所からの調理音。
この全てが家にこもりっきりの自分とは関係なく思えてくるのです。
言葉を変えて言いますと、朝という時間帯に自分がはじき出されたような感覚に陥るのです。
このような背景があったからか、私の活動時間は必然的に夜に移行しました。
皆が寝静まって、漸く自分の時間が持てたように感じたのです。
こうして昼夜逆転の生活が出来上がりました。
しかも、薬を服用しなければ朝すら眠れない始末でしたので、今思えば地獄のような時期でしたね。
起立性調節障害が原因の場合も
聞き慣れない言葉ですが、簡潔にまとめてしまうと血圧低下による立ち眩みや眩暈を指します。
人間の身体は交感神経が下半身の欠陥を収縮させることによって重力に逆らって血流を回し、血圧を保っています。
起立性調節障害はこの機能が狂ってしまう時に起こるのです。
症状は集中力の低下、軽度な運動での息切れ、夜に眠れない、食欲不振、疲労回復の遅れなど。
立ち上がってしまうと重力の影響を受けて血圧が下がってしまうので、横になっている時に症状が緩和されます。
厚生労働省の発表では、思春期時の子供に多く発生しているとしています。
不登校中のストレスと相まってこれを発症してしまうこともあります。
その場合は医療機関に受診するのが最適です。
今はそんな悩みのお子さんも多いのでサプリもあります
睡眠障害は心因性が原因?
多くのものの原因が心因性であると言っても良いでしょう。
もちろんその限りでは無いので、お子さんの朝の起床が異様に遅い場合は医師に相談してみるのをおススメします。
ですが、不登校といった特殊なケースに見舞われていることを考えると、やはり精神的負担が睡眠を遠ざけている可能性が高いように思えます。
これが原因で昼夜逆転してしまうとします。
そこまでは、まず良いとします。
ですが、睡眠障害を患っている時にスマホやゲームをすることはおススメできません。
人間の脳を休ませなければいけない時間帯に起きているというだけで、身体には負荷がかかっています。
そこにスマホやゲームといった刺激物を与えてしますと、余計に眠りからと遠ざかってそうなのです。
これは私が不眠症の時に担当の精神科医に言われたことです。
ですが、眠れない本人としては正直いただけないです。
もちろん正論であることは分かっていますが、あの時期にゲームとスマホは必要だったと今でも思っています。
昼夜逆転している時のゲームやスマホ
夜眠ることができないのは、朝の時間帯が嫌だったからでした。
だからと言って、夜の間を何もせずに過ごすことはできません。
何もしていない時に沸き起こってくるのは漠然とした不安感です。
何が原因なのかも分からない不安に押し潰されそうになって、異様に呼吸や動機が早くなってしまうことも良くありました。
そんな時に何も考えずに済むものと言えば、スマホとゲームなんですね。
親としては心配していたでしょうし、最初の頃は注意をされましたが、途中からは妥協してくれたようです。
「今この時期に私にとってきっと必要なの」としてスマホなどを認めてくれました。
事実、現実逃避するための道具としては本当に役立ってくれましたしね。
もちろんすべてを許してくれたわけではありませんよ。
私は薬の影響もあって日中は起きても直ぐに寝てしまうことを繰り返していたんですが、ご飯の時間は絶対に顔を出すこと。
寝ていても良いから食卓がある居間に居ることなど、家族で顔を合わせる時間を強制的に組み込まれました。
今にして思えば、独りでは無いことを忘れさせないようにするための措置だったかもしれません。
少なくとも私個人は、あの条件はあって良かったと思っています。
朝無理に起こす必要はありません
少なくとも私はそう思います。
どんな理由で朝起きることができないのかは、お子さんによって様々な理由があるに違いありません。
ですが、無理矢理普通の生活をさせる必要もないかと思います。
私は自分の体調が良くなってから、ゆっくりと昼夜逆転の生活から抜け出すことができました。
このために必要だったのは、医師のような存在です。
親御さんだけでは不安で分からないことも多々あるのは当然のことです。
であれば、医療機関や相談センターに電話してみるもの一つの手です。
心因性の事は決して一筋縄ではいきません。
家の中で不安を抱え込むよりも、外の専門的な分野を担当する人に聞いてみるのが一番安心できるのではないでしょうか。
お子さんが朝起きることができないのは、サボっているからといった短絡的な理由ではありません。
むしろ唯のサボりなら、ある程度した瞬間に家にいることに飽いて外へと繰り出してしまうでしょう。
それができないのが心因性の原因で朝起床できないタイプの子なのです。
ひと先ずは怒らずに医師へと相談してください。
この時期に責められるのが、精神的には一番辛いことですので。
ゆっくり改善できるように、いろんな人の手を借りてお子さんと向き合ってくださいね。