子どもと将来の話をしてみると、「トリマー」だとか「美容師」になりたいと言っているけど、どうすればいいのだろう。
大学進学率が昔に比べ上がった今、大学に進学しなくてもこの子の将来大丈夫なの?
と不安になる親御様も多いでしょう。でも、お子様が自分の将来のことを考えているチャンスを逃さないでしっかりとサポートしてあげたいのも本音です。
今回は中学卒業で入学できる高卒資格の必要ない専門学校=高等専修学校について調べてみました
進学のきっかけ
お子様が何かをしたい、と思うきっかけはとても些細なことかもしれません
大人から見ると、そんな考えで決めてしまうの?
なんて思うかもしれませんが、自分のことを振り返ってみても何かを始めるきっかけって、そんなものなんですよね。
確かに、生涯賃金というものを考えると大学卒業という肩書は大きなものになりますし、
いわゆる大企業に就職するためには、大学卒業という条件が必要になる場合がほとんどなのが現状です。
しかし、お子さんの将来の夢へのプロセスとして、どのようなものが必要なものかということを一緒に考えて、
サポートすることが不登校を経験したお子様にとって、今一番大切で必要なことなのです。
こうすることで「親が自分のことを応援してくれている」と、お子様は自信と信頼を持ちます。
たとえ中学生時期の反抗期で表面には表れなくても、心の中ではしっかりと絆がつくられているのです。
お子様の言葉を、途中で口を挟まないで黙ってしっかりと聞いてあげましょう。
口を挟まないのは、なかなか難しいですがお子様の将来に響くことですので、そこはじっとガマンです。
高等専修学校とは
高等専修学校は中学校卒業者を対象とした専門学校のようなものです
文部科学省HPには
社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行い、いろいろな分野でスペシャリストを養成しています。高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関として、高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っており、現在約430校で約4万人が学んでいます。文部科学省HPより抜粋
とあります。
つまり高校なんだけれど職業訓練もできる学校ということです。高校の卒業資格と職業資格の両方が取れるなんて良いですね
具体的にどんなところが良いのでしょう
高等専修学校の良いところ
- 多種の分野(8分野)(下の表)にわたってバラエティーに富んでいる職業の教育を行っている
- 高等課程3年制を卒業すれば大学や短大を受験することができる(全国995ほどの学科がある)
- 不登校を受け入れている
- 資格習得できる
- 専門分野の基礎学力の定着からしっかり取り組む
- 高校卒業の資格もとれる
- 高校卒業者と同等に国家公務員資格、初任給等が適応される
卒業時に得られる国家資格
- 調理師
卒業時に得られる受験資格
- 自動車整備士
- 准看護師
- 製菓衛生師
- 理容師・美容師
卒業時に得られる試験の一部免除もあったり、在学中は奨学金・サポート体制の充実など様々な利点があります。調理師の資格は持っていて損はないですね。
いま福祉の仕事が右肩上がりに増えてきています、調理師免許を持っていると高齢者の施設や病院で仕事ができるし、人材が足りていませんのでより良い条件で仕事を探すことができます。
また、クリエイティブにレストランなどで活躍することもできるかもしれませんね
美容師なら、高校卒業後に専門学校に行く人より3年早く資格が取れて、同年代よりキャリアもできるし、しかも高卒資格を持つことができます。
お子様の将来について、大学進学の為に通うのか、理容師や調理師など手に職をつけるのか、とにかくじっくりと話し合ってください。
入試は難しくない
入試はどの学校もハードルは高くありません。
面接・作文・書類先行が中心になっていいて、学力を試されるというより、本人のやる気などを総合的に判断しています。
面接が苦手、作文が苦手、書類(個人報告書=内申書)が不安、心配はたくさんありますが、ここは頑張るしかありません。
面接が苦手⇒「入試の面接」これを知っていれば強い!
作文が苦手⇒「作文」を上手く書く方法
内申点が心配⇒不登校の内申点って0点?!
高校へ行くのも、高等専修学校も一つの道です
「手に職を付けた、でももっと勉強したい」となった時に、どちらも卒業していいれば大学へのチャレンジもできます。
お子様が何か夢中になれることがある、それが大切です。
何でも受験は大変ですが、お子様の長い人生の中で、今の状況は通過点でしかありません。
「雨の日は続かない。雨が降れば、必ず晴れがやってくる。」
という言葉もあるように、将来はきっと青空が続くと信じてチャレンジするしかないのです
不登校だからこそ、親御さんとお子さんとが協力し合って、納得の行く道を進んでください