新型コロナウイルスの感染を防ぐため、発令されていた緊急事態宣言。それによる休校。
休校のタイミングや長さ、緊張感などなにもかもが異例で、子供にも大人にも大きなストレスになりましたね。
そんな状況なので、学校が再開しても「行きたくない」という子供が少なくないようです。
長期休暇の後は、ただでさえ学校に行くのが憂鬱になるもの。
しかも今回の休校は、ちょうど進級とタイミングが重なっているんですよね。
新しい学年・学校でうまくやれるのか、子供たちはとても不安だと思います。
私も子供のころは、学年が上がるたびに「友達ができるかな」とか、「教室に迷わず行けるかな」とか、すべての変化にビクビクしていました。
新しい環境に不安になるのはあたりまえです。
不安になって、憂鬱になってしまうのもあたりまえ。
しかし親が対応をまちがえると、ますます子供を追いつめることになってしまうので、注意が必要です!
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子供を追いつめてしまう親の行動
私は子供のころ、学校に行くのはあたりまえだと思っていました。
不登校という言葉にはなんだかマイナスなイメージがあって、だから、いくら休みたいなと思っても無理して行っていました。
学校を休めば、その分授業やクラスの活動についていけなくなるし。
それに欠席日数はカウントされます。たくさん休むと、なんだか悪いことをしているような気分になりました。
そういうことを考えると、将来自分に子供ができたときにも、つい「学校に行きなさい」といってしまいそうです。
でもこの強制こそが、不安になっている子供をさらに追いつめてしまうんですよね。
親としては子供のことを心配して、その子のためにいっているのですが、結果的には子供の不安を理解せずに突き放してしまっています。
学校には行きたくない、でも家にも居場所がない。
親にまで理解してもらえなかったら、子供はもうどうしていいかわかりません。
だから親は、
「学校には行かないといけない」
「授業に出ないと、勉強がおくれて大変なことになる」
など、強制したり不安にさせたりすることをいわないようにしましょう。
じゃあどうすればいいのか?
ここからは子供の心に寄りそう行動を3つ、紹介するので参考にしてみてください。
1. 学校に行くのは義務ではないことを伝える
小・中学校は「義務教育」と呼ばれますが、学校に行くことは子供の義務ではありません。
細かい説明はカットさせていただきますが、この「義務」は、子供にちゃんと教育を受けさせるという親の義務。
だから、学校に行ってないからって、悪いことをしているわけじゃ全然ないんですよ。
まじめないい子ほど、「学校に行かなきゃ」と無理しているかもしれないので、つらい思いをしているようならこれは伝えてあげてください。
学校は、別に休んだっていい。
心からそういうのは、簡単ではないかもしれません
「もしも不登校が長引いたら……」と考えたら、親だってあせりますもんね。
でも、学校に行かなくたって生きてはいけます。
学校に行かなかったことで、生きている人もいます。
ストレスの原因から距離を置いて、少し息抜きする時間。
そう思って学校を休んでみるのは、むしろ前向きな行動といえるかもしれません。
しっかり休んで、親子で問題を見つめ直すことで、次になにをすればいいかが見えてくると思います。
特に今回は緊急事態。休校中でも心は休めていなかった子も多いと思います。
しっかり休んで、つかれた心を回復させましょう。
2.学校へ行きたくない理由を理解する
理由はひとつではないかもしれません。
友達や先生との関係
いじめへの不安
生活リズムが変わるストレス
新しい生活が始まる緊張感
学校に行くことで、コロナに感染するかもという恐怖
今までとはちがう学校生活への不安
行事の中止や行動の制限による、やる気の低下
などなど、理由は人それぞれですし、いくつかの理由が複雑にからまりあっていることもあります。
こういう話題は避けたくなってしまいがちですが、親子でしっかり話し合うことが大切です。
子供は具体的になにが不安なのか、わかっていないかもしれません。
時間をかけて話し合ったり、子供の行動を観察したりして、不安の原因を見つけましょう。
原因がわかれば、解決方法もわかるかもしれません。
大変なときだからこそ、前向きに、落ち着いた行動ができるといいですね。
3. 安心できる居場所を作ってあげる
「あなたはここにいていいんだよ」
ということを、親が言葉や行動で示すことで、子供は安心します。
不登校は、子供にとっても不安なものです。
「いつまでこの状況(不登校)が続くのか」
「いつかは学校にもどらなければいけないのか」
「勉強はどうするのか」
「親や先生に迷惑をかけて、こんな自分は悪い子なのか」
できるなら、ほかの子と同じように普通に学校に行って、普通に楽しみたいはずです。
でもそれができないから、不安になったり、罪悪感があったり、自分がいやになってしまったりします。
こんなときに大切なのが、親が居場所を作ってあげること。
ここにいたら安全だよ、あなたはここにいていいんだよ。
家でそういう雰囲気を作ってあげれば、子供は安心できます。
学校に行けない自分でも、親は認めてくれている、という自信が持てるんです。
この自信は、子供が次の一歩を踏み出すための大きなエネルギーになります。
コロナ明けで不登校になったときの対応は? 親が取るべき3つの行動 まとめ
コロナで子供の不安は高まっている
親は強制したり、不安がらせたりしてはいけない
学校は別に行かなくてもいいんだと伝える
行きたくない理由を探る
安心できる居場所を確保してあげる
体験したことのない事態によるストレスや、先の見えない不安は、大人にも子供にも共通のものだと思います。
しかし子供のストレスや不安は、大人のものより大きく深刻になりやすいです。
こんなときだからこそ、親が落ちついて行動したいですね。
私も子供のころ、親の「大丈夫だよ」のひとことがなによりも心強かったのを覚えています。
親がニコニコ笑っていれば、子供の緊張もやわらいでいくはずですよ!