学校に通っていた時は心配してしまう程元気が無さそうだったのに、不登校になった途端元気に見えてしまう。
もしかして、学校に行きたくないだけでは?
家で元気でいるお子さんに対して、そう思ってしまう親御さんは少なくないです。
事実、学校に行かなくなった途端に元気に見えてしまうことはよくあること。
お子さんを見守る親御さんからしてみれば不安に思うでしょうが、実はこの変わりようは当たり前の事なのです。
だってお子さんは学校に行きたくなくて苦しんでいたのですから、家にいれば元気なのは当然でしょう。
家では元気なのは心配しなくても良い?
はい、心配しなくて大丈夫です!
もちろん、お子さんがどんな理由で学校を避けてしまったのかは、当の本人以外はわからないことが多いです。
でも、不登校になった途端に家で元気にしているということは、逆に言えば学校や外に出るのが辛くて、お子さんの心に何かしこりがあるということになりますよね。
お子さんは家が安心できる場所であるから元気でいられるのです。
不登校になってしまった理由がどんなものであれ、まずは落ち着いてそのことに安心してください。
家が安心できる場所なんです。
親御さんにとっては辛いかもしれませんが、どうか焦らないでください。
子供は両親の焦りを敏感に感じ取るものです。
そうなってしまうと心が不安定になってしまって、より自分の殻に閉じこもってしまうかもしれません。
まずはお子さんが元気でいられる環境を守ってあげることから始めてください。
家にいるお子さんに対してやるべきこと
学校には行けないけれど、きちんと眠れてご飯を食べることができて、親子で会話をすることができるのなら、一度本人に自分自身の進退をどう考えているのか聞いてみましょう。
気をつけなければならないのが、この時に決して学校に行かない理由を聞かないでください、理由を聞かれると無理やりにでも理由をつくりだしてしまうものなのです。
それは本心では無い場合が多く、子どもにしたら理由を言ったからもう話さなくていいだろう、と閉ざしてしますことが多々あります。
焦って一日で全てを話す必要は無いのです。
少しずつ時間をかけて、お子さんの考えを理解していってください。
きっと親御さんの立場では考えもしなかったようなことまで本人は内に秘めているものです。
その時にそれとなく何故学校に行けなくなってしまったのか聞いてみるのも良いかもしれません。
もしかしたら、なんとなく、と答えられてしまうかもしれません。
それでもどうか怒ったりしないでください。
何となくだけど、行けなくなってしまうことだってあるのです。
私は中学校が嫌で嫌でたまりませんでした。学校の勉強は出来る方だったのですが授業は面白くないし、先生もつまらない。
友だちは居たけれど時間の無駄の様な気がして、
でも何をしていいのかわからなくて。
そんな状態で、無理やり高校に進学してみたけれど、高校ですぐに不登校になりました。
家で勉強している方がずっと楽しかった。
そんな不登校の私に対して、親の躾は厳しかったですね。 礼儀や所作、言葉使い、とにかく口うるさく言われました。
23歳の今になって母からは、あの年齢の子供にするしつけでは無かったね、と過去のことを振り返って言われました。
自分が子どもの頃には解らなかったけれど、成長して大学生になってアルバイトをするようになった時に必然とあのしつけが必要なことであったのだと思いことがよくあります。
私は学校に行けなくなっても、人としてきちんと社会にも出ることができますし、働くことができます。
私の場合はその為に必要になったのは日々のメリハリと、家でのルールでした
例えばバイトをする。
バイトをしたら知り合いと鉢合わせてしまう懸念があるのなら家の手伝いをする。
時間をしっかり守って、丁寧に仕事をするのです。
丁寧な仕事とは、自分が出来る出来ないよりも相手に迷惑をかけないことを心がけると自然とできるものなのです。
これは我が家では強制で行われました。
私は強制でも良いと思います。
いずれ生きていくには時間厳守は最低限必要になるマナーだと実感しているからです。
学校では教えて貰うことができない「生きていく方法」を家で培うのが何より大事となってきます。
大事なのは自分で考えさせること
ルールを決めて日々の過ごし方を決めたら、親御さんとしては次に気になるのはお子さんの将来ですよね。
でもこれが1番難しい。
本人には未来は見えないし、考えたくもないものです。
とにかく今は家という繭に守られていたいでしょうから、この懸念は親にとっても子供にとっても煩わしく思えてしまうものでしょう。
でも、自分で自分のことを考える作業は必要なことです。
それを促すことができるのも、親御さんなのです。
日々の生活の中で話し合う機会を設けながら聞いてみると良いでしょう。
ですが、上述した通り決して焦らないようにしてくださいね。
また、子供とどう接して良いのか分からなくなってしまう方もいらっしゃると思います。
その時は積極的に外部に相談を持ち掛けてください。
お子さんが不登校であることは、決して恥ずかしいことではありません。
気に病む必要だってないのです。
学校に行けない期間は、お子さんが必要としている社会に出て一人前の大人となることを猶予されている期間なのです。
でも、その中で親御さんの方が参ってしまうのが一番良くないです。
あくまで学校に行けなくなってしまったのはお子さん本人です。
お子さんの痛みや悩みはお子さんのものです。
いくら心配でもそれに同調してはいけません。
どしんと構えて、お子さんが助けを必要とした時にいつでも手を差し伸べられるようにしておきましょう。
その為には、親御さんの心のケアだって必要になります。
心配事は色んな人に相談して、積極的に潰していきましょうね。
家で元気でもどうか心配しないでください。
むしろ、家が安心できる場所であることをきちんと自覚していることは良いことです。
ゆっくり焦らず、親子で色んなことを考える機会だと思って日々を過ごしてみてくださいね。