そもそも与えて良いものか…
とーっても難しい話ですね、これ。
私の時はスマホ自体があまり普及していなかったので、インターネットを見るとなると必然的にパソコンが必要になりました。
現在ではスマホが主流になりましたし、何の理由もなくパソコンを与えることに必要性は感じません。
ですが、それなりの理由があるのならば、パソコンを与えるのは決して悪くない判断であると思います。
パソコンを使って何をするの?
スマホではなくパソコンでなればいけないこと。
私は趣味でイラストを描くのが好きでしたので、その為に執拗にパソコンを求めました。
また、小説などの創作活動にも少なからず手を出していたので、ガラケーでは対応できませんでした。
現在ではスマホでも長文が打ち易くなりましたし、簡易的なイラストだって描けます。
でも、それではスペック的には足りまいと思う時が必ず来るものです。
お子さんの趣味が何であるかは分かりませんが、もし自分だけのパソコンを求めた場合は用途はなんであるのか把握しておくのが良いでしょう。
パソコンを与える際の注意点
パソコンは決して悪いものではありません。
用途がお子さん自身の将来につながる、または新たな可能性を見つける為の道具にだってなるのです。
でも、長所があるものには必ず短所があるものです。
パソコンで何よりも怖いのはインターネットに容易につながってしまうことです。
これはスマートフォンでも同様のことが言えますね。
昨今ではSNSの犯罪も増えて、ネットを通じて人が交流するリスクも存在します。
これを防ぐことは容易ではありません。
スマートフォンならば、携帯会社のサービスで規制をかけることができます。
ですが、パソコンにはそういう機能はありません。
特に自分だけのパソコンを所持してしまうと、親御さんがお子さんの動向を知ることは難しくなります。
パソコンのトラブルを防ぐには、親御さんとお子さんの信頼関係に尽きるとしか言えません。
親御さんがお子さんを信頼してパソコンを託せるのか、その判断をする必要があります。
パソコンの利点って?
不登校になってしまうと、次第に外への接触が希薄になってしまいます。
私の場合、パソコンは外への唯一の「窓口」でした。
ここでいろんな人と意見交換したりしましたね。
人と顔を合わせたくなかった私にとっては、随分気楽な交流場所でした。
だからこそ気が大きくなってしまいがちになってしまうんですよね。
ネットの中にも存在するマナーを守ることも大事なことになってきます。
私はパソコンを買う時に両親といくつかの約束をしました。
例えば、未成年でもあったのでネットを超えての付き合いをしない、ご飯の時はきちんと全員揃って食べることなどです。
そうすることでパソコンを得ても部屋に籠りきりにならないように配慮してくれていました。
自分の周りにちゃんと家族がいるということを、ご飯の時間だけでも感じられるようにしてくれていたのです。
この時両親は私を一人の人間として見てくれていたのだと思います。
付かず離れずの距離感が、私を人間としての「自立」に導いてくれました。
そうしてパソコンの中だけが私の「世界」では無いということを自覚させてくれたのです。
確かにネットには注意していないといけない点が多々あります。
ですが、それ以上に私にはパソコンを得たことで1歩前に進めたことがあるのです。
まず、パソコンを買う時のお金ですが、親に半分出してもらい、残りはバイトをして返すという方法を取りました。
もちろん、パソコンを得た当時は外に出ることを極力避けていたので、落ち着いてからの返済です。
ですが、その約束があったことで外に出てお金を得ることも覚えましたし、社会復帰のきっかけにもなりました。
更に、ネットを使えるからこそ自分と同じ境遇の人に出会うこともできましたし、自分の将来に対する不安もネットの中で和らげることができました。
決して短所ばかりでは無いのです。
お子さんの可能性を広げるために、ネットという世界に触れさせてみるのも一つの手段になります。
パソコンを用いることで、創作活動を行うこともできますし、他者と交流することができます。
最新の情報を得ることもできますし利点は多くありますが、同時にネット社会のマナーなど気にすべき点は多く存在します。
ですが、この機会をあえて利用して親御さんとお子さんの再びの信頼関係構築を目指してみるのも手です。
お子さんと話すきっかけにもなりますし、何を考えているのか知ることもできるでしょう。
SNSでの付き合いを現実に持ち込まない、家族と一緒の時間を作るなど、「パソコン」だけがお子さんの世界ではないことを教えてあげてください。
パソコンはあくまでもお子さんの視野を広げる道具であって、世界では無いのです。
だからこそ道具の使用用途を明確にして、最低限のルールを決めてから買い与えるようにしてくださいね。
そうすることで、お子さんの責任感や自立心を育てるきっかけにもなります。